岩手県立美術館

コレクション展

特集:救出された絵画たち
ー陸前高田へ、まもなく帰郷(後編)ー

日時
2025年1月25日(土)ー2025年4月20日(日)
場所
常設展示室

詳細

前期:1月25日(土)ー3月9日(日)

後期:3月11日(火)ー4月20日(日)


 岩手県立美術館では、明治から現代にいたる岩手ゆかりの作家たちの作品を収集し、季節ごとに年4回展示替えを行いながら、常設展示室、萬鐵五郎(よろず・てつごろう)展示室、松本竣介(まつもと・しゅんすけ)・舟越保武(ふなこし・やすたけ)展示室の3室でコレクションを公開しています。
 第4期の特集では、第3期に引き続き、2011(平成23)年3月の東日本大震災で被災した陸前高田市立博物館の美術作品を展示します。
 震災直後の文化財レスキュー活動により救出された同館の美術作品は、盛岡市内で汚泥やカビを除去する応急処置が施された後、現地での受け入れ体制が整うまで、当館で保管することとなりました。その後、2013(平成25)年から2022(令和4)年にかけて、専門家たちによる修復作業が順に進められ、修復の完了した作品のうち書や鋳金作品は博物館に返還。絵画や版画の多くは引き続き当館で保管しています。
 当館では、2012(平成24)年度と2019(令和元)年度の特集で被災作品を展示し、レスキュー活動や修復作業の経過を報告しました。このたび、全ての作品が陸前高田へ返還される見通しとなり、今年度の特集展示は、当館コレクション展で作品をまとめてご紹介する最後の機会となります。後編となる第4期では、陸前高田市立博物館の美術コレクションの中核となる3人の洋画家、畠山三朗(はたけやま・さぶろう)、畠山孝一(はたけやま・こういち)、行木正義(なめき・まさよし)の大作計20点を展示します。
 当館コレクションを展示したコーナーでは、佐藤一枝(さとう・かずえ)や宇田義久(うだ・よしひさ)など、現在岩手県内を拠点に制作活動を展開している作家たち、また、白石隆一(しらいし・りゅういち)や吉川保正(きっかわ・やすまさ)ら沿岸地域ゆかりの作家たちの作品をご覧いただきます。
畠山孝一《潯蒼》1992年頃 寄託(陸前高田市立博物館蔵)

畠山孝一《潯蒼》1992年頃 寄託(陸前高田市立博物館蔵)

常設展示室(特集展示以外)

白石隆一《三陸の魚》
佐藤一枝《木々の間》
伊藤正《炻瓶2004》 ほか

萬鐵五郎展示室

《仁丹とガス灯》
《薬罐と茶道具のある静物》 
《枯れた花の静物》 ほか

松本竣介・舟越保武展示室

松本竣介
《盛岡の冬》
《黒い花》
《議事堂のある風景》 ほか

舟越保武
《夢の女》
《魚》
《ANNA》 ほか

各展示室において、会期中に一部作品の入替えがあります。

関連イベント


コレクショントーク

日時:毎月第2・第4土曜日 11:30-(30分程度)

「萬鐵五郎」「松本竣介」「舟越保武」など、毎回テーマを設定し、学芸員が展示解説を行います。

*開始時間は変更する場合があります。

*参加ご希望の方は当日観覧のためのコレクション展観覧券をお持ちの上、直接常設展示室にお越しください。

コレクション展関連講座
トーク+修復体験「油彩画修復にできること」

油彩画の修復に関する講演に加え、修復作業の体験も併せて実施します。

講師:土師 広氏[絵画修復家、(株)土師絵画工房代表]

日時:2025年2月1日(土)  14:00-15:30
場所:ホール

*参加ご希望の方は当日直接ホールにお越しください。参加は無料です。定員30名、先着順です。
*定員を超えた場合でも、聴講・見学のみであれば、入室可能です。

ボランティア作品解説

友の会ボランティアが常設展の展示作品について解説します。実施日時は前月下旬に当館ウェブサイトにてお知らせします。

 

岩手県立美術館

所在地
〒020-0866
岩手県盛岡市本宮字松幅12-3
電話
019-658-1711
開館時間
9:30〜18:00(入館は17:30まで)
休館日
月曜日(ただし月曜日が祝日、振替休日の場合は開館し、直後の平日に休館)
年末年始(12月29日から1月3日まで)