岩手県立美術館

コレクション展

第1期 特集:新収蔵作品のご紹介

日時
2023年4月28日(金)ー7月9日(日) 
場所
常設展示室

詳細

前期:4月28日(金)ー6月4日(日)

後期:6月6日(火)ー7月9日(日)


 岩手県立美術館では、明治から現代にいたる岩手ゆかりの作家たちの作品を収集し、季節ごとに年4回展示替えを行いながら、常設展示室、萬鐵五郎(よろず・てつごろう)展示室、松本竣介(まつもと・しゅんすけ)・舟越保武(ふなこし・やすたけ)展示室の3室でコレクションを公開しています。
 今期の展示では、令和4年度の新収蔵作品をご紹介します。
 初収蔵作家の前川直(まえかわ・ただし)、杉山功(すぎやま・いさお)、ミゲル・アウジーリは、戦後岩手で数多くの美術家を輩出した、岩手大学教育学部特設美術科(1955~2000年)と縁の深い人々です。前川直は1969(昭和44)年に同科の教官となり、絵画や版画の指導を担当。1988(昭和63)年に59歳で急逝するまで、後進の育成に尽力しました。自身の制作では、絵画、彫刻、版画、デザインなど、幅広いジャンルを手掛けていますが、今回収蔵したのは、前川の代表作として知られるペン画の作品です。未知の植物を思わせる精緻なペン画は、彼が手掛けた書籍の装幀にもたびたび用いられ、吉行淳之介(よしゆき・じゅんのすけ)の著作は、特に重要な仕事として位置付けられます。
 杉山功とミゲル・アウジーリは、教育学部と長年学術交流を行っている、イタリア、カッラーラの国立美術アカデミーで学んだ石彫家で、制作実習や国際シンポジウムの開催などを通じて、彫刻を学ぶ学生たちの指導に携わりました。自然と文明の関係性が象徴される杉山の「SANTUARIO(聖域)」シリーズ、古代文化への憧憬がうかがえるアウジーリの「Giardino Pensile(空中庭園)」シリーズは、両者が岩手大学主催の「平泉国際交流展」(2008~2013年に開催)の招待作家として参加した折に、岩手で制作されたものです。石彫表現の多彩な魅力を伝えてくれる作品として、ぜひご注目ください。
 このほか、舟越保武、橋本八百二(はしもと・やおじ)、奈知安太郎(なち・やすたろう)、照井榮(てるい・さかえ)、古関六平(こせき・ろくへい)らの新収蔵作品もご覧いただきます。新たな顔触れが加わり、さらに充実した岩手県立美術館のコレクションをお楽しみください。
 

前川直 《Mandala》 1976年

常設展示室

吉田清志《黎明磐梯》
柚木沙弥郎《ならぶブロック》
橋本 花《津軽の春》 ほか

萬鐵五郎展示室

萬鐵五郎

《赤い目の自画像》
《ボアの女》
《枯れた花の静物》 ほか

松本竣介・舟越保武展示室

松本竣介

《黒い花》
《自画像》
《Y市の橋》  ほか

舟越保武

《隕石》
《LOLA》
《聖セシリア》  ほか

各展示室において、会期中に一部作品の入替えがあります。

2023年度 コレクション展 第1期 作品リスト

2023年度 コレクション展 第1期 作品リスト(3MB)

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関連イベント


コレクショントーク

日時:毎月第2・第4土曜日 11:30-(30分程度)

「萬鐵五郎」「松本竣介」「舟越保武」など、毎回テーマを設定し、学芸員が展示解説を行います。

*開始時間は変更する場合があります。

*参加ご希望の方は当日観覧のためのコレクション展観覧券をお持ちの上、直接常設展示室にお越しください。


岩手県立美術館

所在地
〒020-0866
岩手県盛岡市本宮字松幅12-3
電話
019-658-1711
開館時間
9:30〜18:00(入館は17:30まで)
休館日
月曜日(ただし月曜日が祝日、振替休日の場合は開館し、直後の平日に休館)
年末年始(12月29日から1月3日まで)