常設展
特別展示「柳原義達 ―三重県立美術館所蔵作品による」
- 日時
- 2019年4月26日(金)〜10月20日(日)
- 場所
- 松本竣介・舟越保武展示室
詳細
柳原義達《黒人の女》1956年
常設展1期と2期の松本竣介(まつもと・しゅんすけ)・舟越保武(ふなこし・やすたけ)展示室では、三重県立美術館所蔵作品による柳原義達(やなぎはら・よしたつ 1910-2004)の特別展示をご覧いただきます。
柳原は、当館収集作家である舟越保武(1912-2002)と並んで、戦後日本の具象彫刻界を代表する彫刻家の一人です。神戸市出身の柳原は、中学生の頃は日本画家を目指していましたが、画集を見て、フランスの彫刻家ブールデルの作品に魅かれるようになり、東京美術学校(現東京藝術大学)彫刻科へ進学して彫刻を学びます。しかし在学中に高村光太郎(たかむら・こうたろう)から強い影響を受け、アカデミズムから離れ、在野的精神に生きようと模索しました。戦後は、1951(昭和26)年に東京で紹介されたフランスの現代彫刻に衝撃を受け、彫刻を一からやり直すために43歳で渡仏、4年余りに渡って研鑽(けんさん)を積みました。帰国後は、裸婦や鴉(からす)、鳩を主題とし、生命への洞察と確固たる造形理念に基づき、独自の彫刻世界を確立しました。
三重県立美術館は、作家の生前に彫刻72点、素描600点余りの寄贈を受けたのを機に、2003(平成15)年に柳原義達記念館を開設し、常設展示を行っています。このたび、柳原芸術の普及に努める柳原操基金・柳原義達顕彰事業の趣旨に賛同して、当館で特別展示を開催する運びとなりました。今回の展示は、県内で柳原作品を体系的にご紹介する初めての機会となります。
*会期中展示替えがあります
2019年度 常設展特別展示 作品リスト(551KB)
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特別展示関連イベント
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特別展示記念講演会 「柳原義達、舟越保武と戦後日本彫刻」
講師:毛利伊知郎氏[三重県立美術館顧問]
会場:ホール
2019年5月25日(土) 14:00-15:30