vol.8 はっとさせられたこと
非常勤教育普及専門職員 佐々木奈美
2011.1
学生企画によるアートデオヤコ
去る12月25日。月に一度のアートデオヤコの枠の中で今年度の学生企画を行った。この活動は、企画から進行まで全てを自分たちで行う。仲良し同士が集まってというわけでもなく、違う大学の様々な学科の、個性溢れる人が集まり企画がつくられていく。そのため、メンバー間のコミュニケーションをとるところから始まるパターンもある。
美術館だからこそできること、を考え展示作品に絡めた企画にしようというところからスタートした。実際に展示室を回り、そのうちに作品やスポットライトが作り出す影に注目。館内全体を回り影ができる場所を探したり、影を自分たちでつくってみたり実験を重ねた。
今年の企画メンバーは3人と少人数であった。はじめはベテランのサポスタが引っ張っていたが、卒業制作のラストスパートのため、途中からは企画メンバーを初めて経験する草食系男子2名で進めていった。当たり前のことだが、人が変われば考え方もペースも違う。今回の企画メンバーは時間をかけ、物事をよく考えるサポスタで、「影が主役!?はっけん☆シアター」このタイトルのビックリマークやハテナマーク、☆印の位置までとことんこだ わっていた。考えて考えて出てきたものは面白く深みがあり、静かながらもこだわりを感じる場面が多かった。子どもはこうだからと決め付けてしまわず、いろいろな可能性を探って物事をひとつひとつ決めていく姿が印象的だった。
アートデオヤコ当日は様々な角度から影を体験できた。プロジェクターで体の影をつくる場面では、こちら側が誘導する訳でもなく、子どもたち自身が思い切り体で表現していた。進行の声が小さいという意見もあったが、何かを伝えようとしている人の言葉には子どもたちもちゃんと耳を傾けていた。子どものそれを 感じ取る力にも驚かされる。アートデオヤコに参加した子どもたちが成長し、美術館での出来事を思い出してくれる日がくるだろうか?たった一人でも何らかの かたちで引き出しを開けてくれる日がきたらこれ程嬉しいことはないと思う。
当日参加のベテランサポスタを含め、活動の中でそれぞれが自分の役割りを考えていた。全部を1人でやらなくていい。補い合いながら、お互いを高めあいながら、いいものをつかみとっていく。企画メンバーが少なかったという状況にありながらも、いい方向に持っていこうとする想いと実行力が実を結んだと思う。
アートデオヤコ当日は様々な角度から影を体験できた。プロジェクターで体の影をつくる場面では、こちら側が誘導する訳でもなく、子どもたち自身が思い切り体で表現していた。進行の声が小さいという意見もあったが、何かを伝えようとしている人の言葉には子どもたちもちゃんと耳を傾けていた。子どものそれを 感じ取る力にも驚かされる。アートデオヤコに参加した子どもたちが成長し、美術館での出来事を思い出してくれる日がくるだろうか?たった一人でも何らかの かたちで引き出しを開けてくれる日がきたらこれ程嬉しいことはないと思う。
当日参加のベテランサポスタを含め、活動の中でそれぞれが自分の役割りを考えていた。全部を1人でやらなくていい。補い合いながら、お互いを高めあいながら、いいものをつかみとっていく。企画メンバーが少なかったという状況にありながらも、いい方向に持っていこうとする想いと実行力が実を結んだと思う。
活動にかける想いの強さに、改めてはっとされられた学生企画だった。そのことを感じさせてくれたサポスタに感謝したい。来年度で、岩手県立美術館が誕生して10年目になろうとしている。様々な人やモノ、出来事との出会いを重ね試行錯誤しながら、美術館もいい方向に成長していければと思う。